牛丼の中にゴキブリ混入問題は、その店舗がよく行く店だったので驚いた。コンビニを除けば、その店舗、昼飯時に行く食堂のひとつなのだ。駅前近隣に、各種「フランチャイズ系」飲食店は何件かあるけれど、値段的手ごろ感と食種からいって「牛丼」はどうしても外せないものだ。だから、普段よく行く店だった。
問題になったゴキブリ混入の写真を見た。あんなもん牛肉の茶色と変わりはしないのだから、小さいやつだったら気がつかずに食っちゃうよな、といったところだ。だけど、それを現認してしまったらたまったもんじゃないだろうけれど。
…そうか、おれも食ってたのかもしれないな、ゴキブリ。
これをきっかけに、その牛丼家国内ほぼ全店舗が休業となったのだから影響は小さくない。その前に起こった同店「味噌汁にネズミ混入」のインパクトが大きかっただけに世間の耳目を引いてしまったのだろう。これも写真を見たけれど、あんなデカいネズミを気づかず客に出しちゃったのはまずいよな。だって、黒いもん、ネズミ。茶色い味噌汁の中にあんなもん入ってたら、客に出す前に気づけよな的。きっと、バイトの店員がそうしたのだろうけれど、それを供された客はたまげたものだっただろう。
この牛丼家がある駅前、上記のとおり「フランチャイズ系」各種食堂はいくつかあるのだが、地に根ざした食堂は少ないのだ。もう、かれこれ30年も通っている「おばちゃん食堂」が一軒きり。今でも、年老いた老夫婦が営んでいる。
「塩サバ定食」だったり「焼きサンマ定食」など、季節の魚を安く食べさせてくれる昭和的大衆食堂なのだ。野菜小鉢なんかもついててね。でもね、おじさんおばちゃんが年老いただけあって、店舗建物だって老朽化している。薄茶色で小型のゴキブリなんて、いつでもその店の床、壁、ときにはテーブルの上に這ってるもん。まさか、定食のおかずや味噌汁の中には入っていなかったとは思うけれど、そんなもんいちいち気をつけてなんかいないもんな。
…そうか、そうだったのか、たぶん食っちゃってたんだろうな。
昼飯の問題は大きくて、ドッsoloで過ごしていると、それを作って食って、片つけるだけで疲れちゃうのね。だから面倒くさくて、昼飯なんかあまり食わなくなってしまっているのですよ。しかし、どうしても昼飯を食わなければならないようなとき、それをしないと眩暈がしたりして午後の作業に悪影響だったりする場合はやむを得ず牛丼家とかに行っているのね。しょーがないでしょ?
その牛丼家、内側から白いシェードを下ろして店内を見えないようにし、店頭に「店舗改装のため休業します」なんて紙が貼られていたけれど、シェードの隙間から店内を撮影している二、三人のクルーが連日見られた。社の腕章してて、いわゆる報道の人たちね。
やつら、ずっとネバって撮影取材して、「撮れ高OK、…飯でも食って戻るか」なんて言って、駅前の「おばちゃん食堂」に行ったのだろうか?