#015.逢魔が月

 家に帰ったら女が待っていて、「つくるのに4時間もかかったんだからね」との前説のうえ、デミグラスハンバーグを食わされた。半怒りのもの言いに、食う前から食欲は半減。案の定、食ってもクソまずかった。
 このような経験はありませんか?
 そのもの言いには、4時間もかけてデミグラスソースつくったのだから感謝して食べてよね。それなりの見返りをちょうだいね。といった意が見え隠れするわけです。
 ものを買わせるとき、「あたしにはそんな安いものしか買ってくれないの」と言いつつ、自分の金をつかうときは徹底的に経済的でしっかりものの女。
 言うことはしっかり言うくせに、気づいてみれば、やることはまったくやっていない女。
 これら似たような事象、すべてキャバ嬢根性が成す技なわけです。
 根本に損得勘定がしっかりありますからね、よーくよく考えてみれば、みんな女の利益になるよう仕向けられているといった具合です。いただきりりちゃん状態。
 しかし、それが男にはわからなくなることが往々にしてあるのですね。気がいっちゃってますから、見えなくなっちゃうんですよ、きっと。
 新年度の疲れがドッと出るころなどが危険でしょう。それを承知のうえで隙を狙ってるわけですよ奴ら、キャバ嬢根性で。
 ほかにも「あたし、お菓子づくりしたいの」とか言って、ねずみーランドキャラ系の計量計セットを買わせたくせに、それを一度も使っていない。
 「もと彼はいつもベンツで迎えにきてくれたよ。自分のベンツじゃなかったけどね」と自慢げに話す。
 託された祝儀でも香典でも平気でパクる。もう、ほとんど横領行為。
 そんなこといつ覚えたのよ?的に裁判所事情にくわしい。
 これらの兆候がみられたら、もう完全にキャバ嬢根性にホールドされていると思われます。
 「ホテルのプール行こうね。だから水着買ってね」なんて言われたら危険サイン。半怒りでくどくど言ってきたらもう完全にロックされている、と思っていいでしょう。
 いい陽気になってきたのに、なんか体調がすぐれないよな。GWの疲れがでたのかな?というこの季節が危ない。逢魔が時ならぬ逢魔が月。キャバ嬢根性が全開になる季節でもあるのです。