#003.硬いウーロン杯

 キャパ30席のカラオケ・ラウンジで、2日連続の営業仕事がありました。ピアノとウッドベースのメンバーで、2日とも30分ステージを2回、スタンダード・ナンバーを歌いました。
 ピアノは持っていきますよ。興を添えられるような催しがあればお気軽にメールください。楽器メンバーは予算に応じて編成します。
 「ビールでも飲みますか」と言われて、炭酸系はゲップが出て歌に影響するのでウーロン杯をもらいました。本当は赤ワインとかのほうがよかったのだけれど、ないのではしょうがないよな。だから、氷なしでウーロン杯飲みながら歌わせてもらったのです。
 おれらのステージ時間以外は、お客さんのカラオケだったのですが、どうしてああ音響バランスが悪いのですかね。歌がデカすぎて、聴いていて不快なのですよ。全体音量の上限があるのなら、オケと歌のバランスを考えろと思いましたね。
 客の相手もしているから、フロアキャストが忙しいのはわかります。でも、それが下手くそオトーさんのガナリ大声だったりした場合は、他の人々にはほとんど拷問ですよ。
 いてもたってもいられないので、ウーロン杯のグラス持って出番まで店の外に出ていました。
 最近のカラオケは、機材の品質もいいし、オケの編曲仕上がりもいいですね。だから、オケと歌のバランスを自動調節するような機能があったらもっといいのに。たくさんのお客さんの前で歌うから、つい声がデカくなってしまう気持ちはわかりますけれど、オトーさんのガナリ声やオカーさんのキンキン声をデカい音で聞くのは嫌でしょ。
 それでも、仕事は仕事なので、2日目もしっかり歌いましたよ。声もよく出て体調すこぶる良く、あれ、おれ酒強くなったのかな?的で。
 ところが、おかわりのウーロン杯を頼むと「えっ、ウーロン茶じゃないんですか?」とのこと。なんと、前夜からずっと「ウーロン茶」を飲まされていたようだったのです。それを7杯も8杯も。
 「ごめんなさい」と飲まされたウーロン杯の硬いこと硬いこと。それを飲みながらの2日目は、アルコールがしっかり染みて、ややヨレたのでありました。
 偉そうなことは言えませんね。ウーロン茶とウーロン杯の違いもわからぬ酒音痴と、反省しきりであります。